アパート経営で長期的に安定した利益を得るためには、入居率を高めて満室状態が継続できるようにしなければなりません。空室の原因や入居率を高めるためのポイントについてまとめました。
急速な少子高齢化が進んでいることから、都市部、地方ともに空き家問題や賃貸物件の空室問題が深刻化しています。全国的に世帯数よりも住宅の数の方が多くなっており、供給過多の状況はなかなか改善されていません。
賃貸アパートの入居率の低下、つまり空室の原因には様々なことが考えられます。そのなかでも「駅やバス停などの交通アクセスに恵まれていない」「病院やスーパーなどが遠い」などの立地条件の悪さは大きなウエイトを占めると言えるでしょう。また、「地域の特性や居住者のニーズを無視している」「家賃設定が周辺の物件と比較して割高である」「アパート自体に魅力がない」なども、入居率低下の原因として考えられます。築年数が経っているのに必要なメンテナンスが行われないまま放置されているアパートも入居者に敬遠されるでしょう。
アパート経営では、地域の特性やアクセス、周辺環境などからどんな居住者をターゲットにするのかを明確にしておくことが大切です。学生や単身者が多いエリアであれば、コンビニや駅までのアクセスの良さは必須条件となるでしょう。ファミリー層であれば、スーパーや銀行、公園や保育園、学校や病院などの周辺施設が充実していることが大切です。
居住者のライフスタイルは様々であり、住居の何を重視するかはそれぞれ違います。女性が安心して快適に暮らせるセキュリティが充実したおしゃれなアパート、ペットと一緒に暮らせるアパート、働く主婦(主夫)の動線を重視した設備が充実しているアパート、などニーズに合わせた付加価値を提供することも大切です。
アパート経営では、入居者に「ここに住みたい」と思わせるように快適さを追求することが重要です。建物のデザインやスタイルも入居者にとっては重要な選択条件となります。卓越したデザインと優れた居住性があれば、同じエリアに賃貸アパートが数多くあっても差別化を図ることができるでしょう。新築のときだけ人気が高いのではなく、築年数が経っても美観や資産価値が下がらないアパートを建築することが大切です。
駅から少し離れていても、家賃が相場より割高であっても常に満室状態の人気アパートがあります。また、同じエリアに複数のアパートがあっても居住者が集中するアパートもあるでしょう。居住者にとってはアクセスの良さや家賃の安さよりも、ここに住みたいと思わせる魅力的なアパートであることが入居率を高めることにつながるのではないでしょうか。