初めてアパート建築するのであれば、どれくらいの工期期間が必要となるか見当が付かない人もいるのではないでしょうか。一般的なアパート建築にかかる工期の目安やその工程などについてまとめました。
木造や軽量鉄骨造のアパートの建築期間は、一般的に「(階数×1ヵ月)+1ヵ月」程度であると言われており、木造と軽量鉄骨のアパート建築工期の例を示すと次のようになります。
これはあくまでも目安であり、土地面積の広さや構造によっても工期に幅があります。また、更地ではなく古い建物の解体工事が必要な場合や地盤改良が必要な場合には、さらに工期が延長されることになるでしょう。
ハウスメーカーや工務店など、建築業者によっても工期に違いがあります。現代のアパート建築では、ほとんどの部材をあらかじめ工場で製作する「プレハブ工法」が主流であり、なかには現場でユニットを組むだけの工法もあるため、工期の大幅な短縮が可能です。一方、熟練の職人が現場でコツコツと組み立てる従来の工法では工期が長くなりがちです。
アパート建築にかかる期間がおおむね3~4ヵ月というのは、実際に着工してからの期間となります。しかし、アパート建築では着工前の設計や調整などにも時間を要するため、建築する場合はその期間もタイムスケジュールに入れておく必要があるでしょう。
着工前の工程 | 必要とする期間の目安 | 具体的な内容 |
---|---|---|
基本設計 | 1ヵ月半 | 外装や内装、間取りやデザインなどの要望を伝え基本プランを作成。 |
実装設計(実施設計) | 1ヵ月 | 基本設計をもとにアパートの建造を細かく決定(素材、機種、住宅性能など)。 |
調整機関 | 1ヵ月半 | 実装設計をもとにチェック、見積もりの提示、変更箇所の設計修正など。 |
最終調整・確認 | 1ヵ月 | 融資の調整や建築確認許可、契約締結など。 |
実際の施工期間を4ヵ月程度、基本設計前の土地選定やプラン作りに1ヵ月半程度かけるとするとトータルで10ヵ月以上はかかることになります。
アパート経営では入居率を上げることが安定した収入につながります。そのためには、新年度のスタートとなる4月または半期の始まりで異動が多くなる10月を前に入居者の募集をすることが大切。竣工時期から逆算して工期をスタートすることで、新規入居者を獲得することができるでしょう。
アパート経営では、工期を十分に考慮して入居率が高くなるように竣工することが大切です。しかし、同じ時期に新築竣工が集中することも十分に考えられます。他のアパートと差別化を図るために、デザイン性に優れた入居者に選ばれるアパートを建築することが大切です。